こんにちは。MedtechTodayの竹原です。
この記事では、医療AIに興味があるけど実際に使ったことがない医療者の方に向けて、ディープラーニングを行うためのpythonの環境構築について説明していきます。
Youtubeでも同じ内容を解説しています。
1.ANACONDAをインストール
まずは、簡単にpythonを利用する環境を構築できるANACONDAをインストールしましょう。

ANACONDAとは、 科学計技術算のためのPythonおよびR言語の無料のオープンソースディストリビューションです。
ディストリビューションは配布物という意味です。
科学技術計算はデータサイエンス、機械学習、大規模なデータ処理、予測分析などのことです。
ANACONDAにはこれら科学技術計算系のライブラリがあらかじめ入っているため必要なライブラリをインストールする手間を省けます。
ANACONDAのホームページにアクセスして早速インストールしていきましょう。
https://www.anaconda.com/products/individual

2.ライブラリのインストール
次に、ディープラーニングに必要なライブラリのインストールを行います。
ライブラリとはプログラムを組む際によく使うコードなど、必要な部品をまとめたファイルのことです。
こちらの5つをインストールしていきます。

まずは、TensorflowとKerasをインストールしていきます。
TensorflowはGoogleが開発した機械学習のライブラリです。
KerasはTensorflow上で動かせるライブラリで、Tensorflowをより簡単に使うためのものです。
最初に、ANACONDA NAVIGATORを開いてください。
下の画像の手順で新規仮想環境を作成します。

新規仮想環境を作成できたら、次の画像の手順に沿ってTensorflowとKerasをインストールしてください。その際、numpyも同時にインストールされます。
同様の方法でmatplotlib,glob2をインストールしてください。

Numpyは、ベクトル、行列計算などをよりスムーズに、高速に行うことができるライブラリです。
matplotlibは数値解析や人工知能開発、CTスキャン画像の解析などができます。
globは引数に指定されたパターンにマッチするファイルパス名を取得することができます。globに関しては次回のCT画像読み込み編で実際に使うのでそちらの方が理解が早いかもしれません。
必要なライブラリのインストールは以上です。
次は、JUPYTER LABを起動して、コードを実行してみましょう。



以上、環境構築編でした。これで、セルにコードを入力して実行できます。
次回は実際にCT画像を読み込んでいきます。CNN(畳み込みニューラルネットワーク)で胸部x線画像の向きを自動判定するところまでを解説します。
近日中に公開予定です。